■【清水満のSPORTSマインド】
米国“ドリーム・チーム”がバスケットボールの金メダルを奪回した。NBAのスター軍団を率いるなら誰にでもできる…わけではない。4年前のアテネ、2年前の世界選手権でスター軍団は3位、崩壊しかけていた。
“影”に徹した指揮官がいた。マイク・シャシェフスキー。通称“コーチK”。デューク大の現役指揮官、アマチュアである。デューク大を全米選手権出場の常連校に育て上げ、3度の全米王者に輝かせたコーチKは、自らの戦略を押しつけるのでなく、毎年、入れ替わる選手の資質にあったチーム戦略を作り上げ、王国を築いた。その“眼力”に米国は託した。
「その日の調子も含めて選手の能力をいかに引き出すか」と、得点力のあるブライアント(レーカーズ)、ジェームズ(キャバリアーズ)ら“わがまま軍団”を束ねた管理能力に頭が下がる。
指揮官に求められるものとは…。「監督の判断ひとつで状況は変わる。選手がミスしたら使ったオレが悪い。選手が活躍したら選手が称賛されるべきなんだ」とは、故藤田元司元巨人監督の言葉である。通算7年間で4度リーグ優勝、2度の日本一に輝いた主役は、やはり選手であった。
その点、星野監督は目立った。先頭に立って鼓舞する姿勢はいいが、明らかに調子が落ち、戦列を離れていた選手を選出して「オレが直す」と豪語した。そこに選手の姿が見えない。
ダルビッシュが「いつ投げるのかギリギリまでわからなかった」というなど選手との意思疎通を欠き、不可解な采配(さいはい)でメダルなしの4位。揚げ句には参加国同一条件なのに、日本と違うストライクゾーン、日本と違う午前中の試合…などの言い訳。自らが世界標準でないことを露呈する。
「批判は甘んじて受ける」と言いながら、帰国会見では「日本はすぐたたきにかかる。そんなことをしたら若い人が夢を語れなくなれる。たたくのは時間が止まった人間だろう」。居直りと思える言葉には閉口する。
自ら来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)監督の要請を受けたことを明かす。星野流の観測気球、「失敗してチャレンジするのがオレの人生や」。シンパのメディアに“WBCでリベンジの夢…”を露出させ、世間を伺う。北京五輪の負の部分をすり替える(?)“戦術”は、グラウンド采配より見事ではないか…。
日本プロ野球機構(NPB)はWBCの監督任命について「白紙です」と沈黙したが、現実問題として人材難で“横滑り”がささやかれている。勝てば官軍、負ければ…。星野ジャパンへの期待が大きかっただけにファンは厳しくなる。世間の目は“節穴”ではない…。(編集委員)
米国“ドリーム・チーム”がバスケットボールの金メダルを奪回した。NBAのスター軍団を率いるなら誰にでもできる…わけではない。4年前のアテネ、2年前の世界選手権でスター軍団は3位、崩壊しかけていた。
“影”に徹した指揮官がいた。マイク・シャシェフスキー。通称“コーチK”。デューク大の現役指揮官、アマチュアである。デューク大を全米選手権出場の常連校に育て上げ、3度の全米王者に輝かせたコーチKは、自らの戦略を押しつけるのでなく、毎年、入れ替わる選手の資質にあったチーム戦略を作り上げ、王国を築いた。その“眼力”に米国は託した。
「その日の調子も含めて選手の能力をいかに引き出すか」と、得点力のあるブライアント(レーカーズ)、ジェームズ(キャバリアーズ)ら“わがまま軍団”を束ねた管理能力に頭が下がる。
指揮官に求められるものとは…。「監督の判断ひとつで状況は変わる。選手がミスしたら使ったオレが悪い。選手が活躍したら選手が称賛されるべきなんだ」とは、故藤田元司元巨人監督の言葉である。通算7年間で4度リーグ優勝、2度の日本一に輝いた主役は、やはり選手であった。
その点、星野監督は目立った。先頭に立って鼓舞する姿勢はいいが、明らかに調子が落ち、戦列を離れていた選手を選出して「オレが直す」と豪語した。そこに選手の姿が見えない。
ダルビッシュが「いつ投げるのかギリギリまでわからなかった」というなど選手との意思疎通を欠き、不可解な采配(さいはい)でメダルなしの4位。揚げ句には参加国同一条件なのに、日本と違うストライクゾーン、日本と違う午前中の試合…などの言い訳。自らが世界標準でないことを露呈する。
「批判は甘んじて受ける」と言いながら、帰国会見では「日本はすぐたたきにかかる。そんなことをしたら若い人が夢を語れなくなれる。たたくのは時間が止まった人間だろう」。居直りと思える言葉には閉口する。
自ら来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)監督の要請を受けたことを明かす。星野流の観測気球、「失敗してチャレンジするのがオレの人生や」。シンパのメディアに“WBCでリベンジの夢…”を露出させ、世間を伺う。北京五輪の負の部分をすり替える(?)“戦術”は、グラウンド采配より見事ではないか…。
日本プロ野球機構(NPB)はWBCの監督任命について「白紙です」と沈黙したが、現実問題として人材難で“横滑り”がささやかれている。勝てば官軍、負ければ…。星野ジャパンへの期待が大きかっただけにファンは厳しくなる。世間の目は“節穴”ではない…。(編集委員)



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